思考備忘機構

趣味と思考と文体練習

推しプロ2020 その2

 

2019-20シーズン、「いいプログラム」ではなく「個人的に好きなプログラム」の備忘録です。 

 

今回取り上げるのは、ロマンティックでエンジェリックなプログラムです。

 

白岩優奈 SP "Concertino Bianco for Piano in C Major" /choreographed by Stephane Lambiel

 サマーカップで見たとき衝撃的だったプログラム。

意外な選曲という訳ではありませんが、あまりにも似合いすぎて!!優奈ちゃんの代表作になるのではないかと思いました。ステファン先生振付×日本女子ってなんだか相性が良い気がします。

「タイムマシーンで夢の世界に行く」というストーリーがあるそうですが(タイムマシーンで……???)、まさに夢のように優しく美しく、多幸感に満ちた作品となっています。

冒頭の印象的な脱力する振付、彼女はこういう力の抜き方が上手い気がします。繋ぎの部分も音の取り方、一つ一つの音に対する動きの当て方がとても繊細で綺麗でうっとりしてしまいます。特に好きなのがCSSpからStSqのあたり。ロッカー―カウンター―ブラケット(?)の2つ目のクラスターとか、めっちゃお洒落。ただ優雅なだけじゃなくて、はっとするような動きがあったりするのが推せます。3Loの助走のスピード感+ウォーレイも曲の展開と彼女のはつらつとした雰囲気に合ってて好き!ラストの振付もえらい可愛いです。あ、とうとう可愛いって言ってしまった……。言わないようにしてたのに……。

優奈ちゃんはFSの『AMEN』も逆方向に衝撃的でしたね。あれの完成形も見てみたいです。来季は万全な状態で試合に臨めるといいな!ステイヘルシー!

 

Avonley Nguyen/Vadym Kolesnik FD "Piano Concerto No.2"

/choreographed by Igor Shpilband, Pasquale Camerlengo

天上界の美。

何と言っても最初のStaLiですよね~!重力ガン無視かよ。続くワンフットも音楽によく合っていて美しいです。FDになるとヴァディムくんの上手さが非常に際立ちます。特にステップでの伸びやかさが素晴らしい。彼は細かいエッジワークよりはディープエッジに乗る方が得意なのかなあ。単にスケーティングが上手いと言っても、色々な種類がありますよね。後半、ツイズルからChStに向けて一気に盛り上がる展開に胸が高鳴ります。王道なんだけど、いや王道だからこそ二人の感性を余すことなく発揮できるのでしょう。ラストのコレオリフトは冒頭のStaLiと対になっているような。

地上に舞い降りた天使が人間と恋に落ちて、苦悩の果てに地上で生きることを選ぶ……みたいなストーリーを妄想してしまいます。アヴォンリーちゃんマジ天使。「地上に堕ちた天使」というモチーフ、フィギュアスケートあるあるじゃないですか?

世界ジュニアの最終グループでは地団駄カルメンに始まり数々のユニークなプログラムが披露されましたが、最終滑走でこの王道プロをパーフェクトに演じ切ったのが格好よかったです。しかもそれでRD3位からの逆転優勝というね。激アツだったよ!

 

いやあフィギュアスケート界には天使が多すぎますね😇

ではまた次回。